ズークの8インチの物理的限界を超える、かなり濃い目のロードマップを作成しました。
このプロジェクトの肝は、「有り余るトルクをどうやって速度に変換するか(ギア比問題)」と「地面との戦い(最低地上高)」です。
ズーク×パル(AF05E) カスタムパーツ分類メニュー
まずは「何ができるか」のメニュー表です。
A. 駆動系(最重要:8インチ対策)
ここを弄らないと、加速だけで最高速が伸びず、エンジンが唸るだけのマシンになります。
- ハイスピードプーリー: キタコ、KN企画など(タクトAF09/パル用)。必須。
- 強化Vベルト: プーリー交換とセットで。
- ウエイトローラー: 8インチはタイヤが軽いので、通常より「重め」の設定から入るのがセオリーです。
B. 足回り・車体(ジオメトリ補正)
- ヒップアップアダプター(ケツ上げ): パルエンジン+8インチだと、クランクケースが地面スレスレになります。リアショックを延長して車高を稼ぐ必要があります。
- 強化リアショック: ズーク純正はフニャフニャなので、汎用230mm〜260mm程度の硬めのものへ。
- ブレーキシュー: デイトナの「プロブレーキシュー」など。止まれることが最優先です。
C. 吸排気・エンジン(パワーアップ)
- ビッグキャブ: スーパーDio(AF27)純正キャブの流用が定番。オートチョークの処理が必要。
- マフラー: カメレオンファクトリー「パラライザーIII」等が有名ですが、バンク角確保のためノーマル形状のスポーツマフラー(KN企画など)の方が安全かもしれません。
- ボアアップキット: 60ccクラスへ。
開発ロードマップ(全4フェーズ)
いきなり全部組むとセッティングの泥沼にハマるため、段階を踏むことを強く推奨します。
【Phase 1】 スワップ&走る・曲がる・止まる(現状維持)
まずはパルのノーマルエンジンを正常に機能させる段階です。
- 作業: エンジン換装、ハーネス引き直し(パルのハーネスを移植するのが早道)、DJ-1ホイール装着(ワッシャー調整)。
- 課題: 「最低地上高」の確認。
- センタースタンドを掛けた状態で、リアタイヤが接地しないか?
- 左に傾けた時、プーリーケースの下を擦らないか?(ここでヒップアップアダプターの必要性を判断)
- 目標: ズークの車体でパルエンジンが始動し、近所を一周できること。この時点で加速は強烈なはずです。
【Phase 2】 ギア比の最適化(8インチ対策)
おそらくPhase 1では、あっという間に吹け切って最高速が50km/h程度で頭打ちになります。
- 投入パーツ: ハイスピードプーリー + 新品ベルト。
- セッティング:
- ウエイトローラーを重くして、変速タイミングを早める。
- プーリーボスを少し削る(ベルトを落とし込む)等の小技も有効。
- 目標: メーターを振り切る速度域(60km/h〜)までスムーズに伸びること。
【Phase 3】 吸排気チューン(「速いズーク」へ)
駆動系が決まったら、パワーを上乗せします。
- 投入パーツ: Dioキャブ流用 or メインジェット調整 + 社外マフラー。
- 注意: マフラーを変えると「抜け」が良くなりすぎて低速トルクが落ちることがあります。8インチなのであまり気にならないかもしれませんが、クラッチスプリングの強化(ミートタイミングを上げる)で調整します。
【Phase 4】 禁断の領域(ボアアップ・ポート加工)
ここからは趣味の領域です。
- 作業: ボアアップキット組込み、または純正シリンダーの排気ポート加工。
- リスク: 冷却不足(熱ダレ)。8インチタイヤのグリップ限界(あの足跡タイヤはハイグリップではありません!)。
- 目標: 信号ダッシュで現行の125ccスクーターを驚かせること。
⚠️ ここだけは注意!
「タイヤの限界」
ズークの足跡タイヤは、可愛い見た目の反面、グリップ力と耐荷重は低いです。パルエンジンのパワーで激しく走ると、雨の日のマンホールなどで簡単に滑ります。
まずはPhase 2(駆動系セッティング)までで、通勤快速レベルの足を手に入れるのが一番楽しいバランスかもしれません。
次は「パルのエンジンを降ろす」作業ですね。固着したボルトがないことを祈っています!



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